リコーターとは
金属3Dプリンター(粉末積層造形法)ではメーカーに限らず必ずリコーターによるリコーティングという動作が入ります。
これは金属粉末のバッファ(ディスペンサー)から金属粉末を造形ステージへ均一に敷き詰める機構(リコーター)とその動作(リコーティング)の事を指しています。
写真を見ますと右がディスペンサー(バッファ)になっていますので、そこから金属の粉末を必要量とプラスアルファーを持って左へと移動します。余った金属粉末はコレクターという場所に入ります。メーカーによりコンセプトが違いリコーティング(動作)の仕方は多少異なりますが、基本的な部分は何も変わりません。
弊社が使うEOSの金属3Dプリンターではリコーターブレードと言われる刃物のような先端を使い金属粉末を敷き詰めていきます。
リーコターブレードは3種類あり、使う金属により・・または形状により使い分けます。どの場合にどれを使用するのかはノウハウが必要になります。
使用金属粉末により積層ピッチも違いますのでそれらも加味しながら使い分けるのがポイントになります。
ブレードの種類はハイス鋼と、セラミック。そしてブラシという物を使用します。
リコーターブレードの形状はただの四角ではなく、菱形になっていて下に金属粉末を押し付けながら敷き詰めていきます。それが出来映えの密度に大きく関わりますので定期的にブレードは交換しなくてはいけません。
リコーターが何らかの原因で造形中に止まる事がありますが、造形品の歪み、ヒューム、粉の流動性、湿度などが考えられます。停止した際にブレードに傷が入る可能性もあるので注意が必要です。パウダー上に引っ掻き傷のような物が出来た場合は交換、もしくは修理が必要になります。