はじめに

どのメーカーの金属3Dプリンターを購入しても造形できる材質はそんなに違いはありません。(金属粉末積層造形法に限る)
弊社で使用するアルミニウムも他メーカーと大きく違いのないAl-Si-Mg系合金になっています。
近いとされる材料は「AC4C」というアルミニウムになりますので、それらの解説をしてみたいと思います。
お問い合わせはこちらから
Al-Si-Mg系合金
この合金系は前記のAl-Si系合金のSi量を減らして、Mgを少量加えた合金であり、すぐれた鋳造性を維持したまま機械的性質を改善した合金です。
主な用途は、エンジン部品、車両部品、船舶用部品などがあげられます。
AC4CH合金はAC4C合金の強靱性の向上を意図して不純物の含有を厳しく規制したものであり、自動車用ホイールなど保安的要求が高い部品に多く使用されています。
金属3Dプリンターにとっては非常に都合の良い材料とい事でどのメーカーも同じようなアルミニウムになっています。また熱処理合金としてお使いになれるので硬さも魅力の1つになっています。
お問い合わせはこちらから
造形方法
アルミニウムの造形は一般的に非常に難しいものです。他の材料と同様金属粉末素材にレーザーを照射し溶融させる積層造形法ですが、造形雰囲気温度が違います。
アルミニウムの場合溶けてから固まるまでの時間が非常に短いため以前はしっかり造形できませんでした。
現在では造形雰囲気を200℃まであげる事によりうまく造形できるようになっています。
しかし、高さの制限があり140mmを超える製品に関しては200℃での造形ができません。その場合は35℃造形をしますが、200℃造形と比べると若干密度が悪くなります。
お問い合わせはこちらから
サポート除去
アルミニウムでも造形時にはサポート材が必要になります。
しかし、他の材料と違い非常に簡単にサポート除去をする事ができます。
反面、サポート除去時に製品に傷がついてしまう場合がありますので、仕上時には細心の注意が必要です。
アルミニウムは比重が軽いためサポート除去時も空気中に細かな粉末及び削り粉が飛び安いので、マスク着用は必須。また粉塵爆発等の懸念もありますので、十分に換気の行き届く場所での作業が必要になります。
お問い合わせはこちらから