金属3Dプリンターサポート除去

金属3Dプリンターでもサポート材という物が付着します。
このサポート材をどのように取って行くのか?? というお話はメーカーからも中々お話して頂けないでしょうし、サービスビューローからも中々話される事はありません。
特に話す必要がないと言えばそれまでですが、このサポート材の影響で造形が出来ない形状があったり金属3Dプリンターが普及しない要因の一つとも言えるのでお話しさせて頂きます。
サポートの除去方法って

実は・・・手作業なんです。。こんなにも最先端な技術を使用しながらも、最後は手作業なんです。デジタルな仕事に感じますが実はアナログな世界です。
サポート材は同じ金属で出来上がっていますので簡単に取れるものではありません。マテリアライズ社のマジックスというソフトウェアを使う場合は格子状になっていますので若干取りやすくなっていると思いますが・・それでもかなり苦労するのがこの工程です。
そうでないソフトを使用の場合や、そもそもサポート材の概念のない設備では更に取りにくくなります。
このサポート材を除去するには、切る・・たたく・・削る・・などの職人的な手法を用いますので色々な工具を手元に置いておきます。

例えば・・
ニッパー、ラジペン、タガネ、リューター・・
ハンマー、バイス、ブラスター、エアーなどなど・・・
これらを駆使して地味な仕事を経て金属3Dプリンターでの造形品が完成致します。
サポート材が長ければ取りやすかったり、付け方によっては中々取れなかったり・・取りにくかったり・・細い隙間に入る工具がなかったり・・本当に職人レベルの仕事となります。
一日中サポート除去しても完成品は1つ・・なんてこともザラにあるのですがこの工程の事は意外と知られていないんです。
どれくらい大変なのか・・どれくらい大事な作業かは目で見て頂いた方が良いと思います。
サポート材の必要性

こんなに大変なサポート材なんて無ければいい・・こう考えてしまいがちですがサポート材には大きな仕事があります。
1.パウダーの上にパーツを生成する時に形状を支持する
2.パーツの変形を防ぐ
3.熱を逃がす
4.アンダーカットを支える
等となっています。金属を熱で溶かしている以上熱歪みは起こりますので、その形状を維持するだけでもより強く多くサポート材を付ける必要があるのです。
新たな設備でサポートレスの金属3Dプリンターも出てきたようですが、全く無しにする事とはやっぱり難しい。